ガンジーの楽知ん研究にっし。

仮説を立てれば,毎日が実験室 ── 楽知ん研究,仮説実験授業,書評,長期投資etc.

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〈時代の風音〉と「持つべきものは希望」(若者はどんな時代でも希望を探す「責務」がある)について 

4月くらいから,
村上龍の対談集『存在の耐えがたきサルサ』という
700ページくらいある厚めの文庫を読んでいる。

けっこう重めの本なので,
ずかずかや,さらさら読む感じでないし,
他の本に浮気したりしつつ,
気が向いた時だけ,ちびりちびりと読んでいて,
いまだ,読み終わらない(笑)(もうすぐ読み終わる)
(いま最後の対談相手の,最後のところ)

   *

読んでいる動機・目的意識は,

 自分(たち)の生きている時代が,
 どういう時代なのか,俯瞰で把握したい

ということ。

 近代化(とその(ハード面での?)終焉?)の歴史の中で,
 いまが,どういう時代なのか,

そういうことがわかれば,
自分の生き方,生き方の選び方について,
もっと,なにか違う選択肢を,持ちえるのかもしれない。

どーも,ふにょふにょや,ふよふよしている
同世代の奴らや,後輩の人々に向かって,
もっとなにか,確信を持って,

 「あっちに,○○があるぞ!」

と言えるように,なるかもしれない。

その○○が,「うまい肉」なのか,「希望」なのか,
「こんな生き方の選択肢」なのか,「焼け野原」なのか,
「自由な空」なのか,

具体的になんなのか,具象はなんでもいいけど,
中学で自意識がめざめて,高校生くらいから,
大学時代を通じて,社会に出て就職して,今まで,
ずっと探しているのは,そういうことなのだと思う。

 ―――(村上龍いうところの)
  人生を前向きにドライブしていく何か。

という表現を借りてもいい。

なにか,活力の湧いてくるもの。そういう話。
そういう選択肢。

   *

/それは何より「人生の迷子」だった高校生のころの
 自分に向かって,かけてやる言葉を見つけたい,という
 いまだに癒されない無念?のようなもの?を,
 どこかで埋めたい,みたいなところがある……のかなぁ?

(まぁ,このへんは深堀りしても,あまり生産的でないので,
 最近は,掘り下げ過ぎないことにしている。
 そんな狭い自分の内面よりも,外の世界へ目を向けた方が,
 ずっといい。 ずっと,おもしろいし,未来がある。)   /

     *

ずっと昔,ヒトの集団に食糧が不足し,困窮し,閉塞した時に,

 「あっちに,狩れそうな,うまそうなマンモスがいたぞ!」

という声は,人々を最も奮い立たせ,元気にする言葉(情報)だっただろう。

ぼくが探しているのは,
   ・・・・・
 「「いまの時代」で,そういう力を発揮しうる言葉(情報)」 だ。

(それは,新聞には,絶対に書いてない。テレビは言わない)

あえて怖れずアオクサいことを書くが,


  「希望」を,探しているのだ。


──────────────────────────────

村上龍対談集 存在の耐えがたきサルサ (文春文庫)村上龍対談集
 存在の耐えがたきサルサ
(文春文庫)

(2001/06)
村上 龍

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【尊厳ということ】よしもとばななさんのこと 

風邪ひいてしばらくダウンしていた。おおむね復活。
すこし,ウェットな記事を 続けようか。

よしもとばなな(旧 吉本ばなな)さんも,
「せすじを伸ばして,まっすぐ強く生きる」ということを,
すごく大事にしている物書きさんだと思う。

彼女の小説に出てくる登場人物たちは,
どんなに精神的に低いエネルギーレベルの
ところへ落ち込んでいっても,
けして,ねじけない。

どの登場人物も,そうだ。
それはおそらく作者の人格を投影されているのだろう。

 「人はだれしも,たったひとりぼっちだから,
  自分のことには,自分で責任をとるのだ」

という人生に対する態度を,けして崩さない。

その意志は,尊厳として,
うつくしいことだと思う。

世の中にはいろんな人がいるわね。
私には理解しがたい,暗い泥の中で生きている人がいる。
(中略)いかに力強く苦しんでいても同情の余地はないわ。

だって私,体を張って明るく生きてきたんだもん。
私は美しいわ。    ──『キッチン』

    *

小説だけでなく,エッセイも,その人となりを余すことなく伝えて,
(すでに何度かこのブログでも言及したことがあるように)
ぼくは,すごく好きだ。

なかでも,いちばん好きなのは『パイナツプリン』という本だ。

自分が特別だなんて決して思ってはいけない。
しかし人はだれも自分が特別でないと思うべきではない。

客観性とは,こんなにもややこしいものなので,
手に入れたり見失ったりをくりかえして生きていくのですね。
               ──『パイナツプリン』所収「宣伝」

「幸福の瞬間」

幸福とかそういうものは,本当に卵のようなものだと思う。
大切だからといってきつくつかむと割れてしまうし,
そっと扱いすぎても気がはってかえって負担になる。

だから,古今東西何万人もの人が語るように,
いちばんよいのは,パック入り卵を自転車のかごに入れてがたがた
ゆらしながら無造作に帰路を急ぐおばさんのように,幸福と接する
ことに決まっている。

家に帰って2,3個割れていても
「あら,われてるわ,ま,いっか。また買えば。」と
気軽に受けとめて,残りの卵を使っていればいいわけで,
こういう対し方がいちばん大切である。

不幸,というものはすべてほとんど,バランスの不在から
やって来る。     ──同 「幸福の瞬間」

名文がいっぱい。(まだまだいっぱいです)

疲れたり,「バランスの不在」状態のときに,
そのつどそのつど,この本を開く。
軽症のときは,それでちょっと,せすじまっすぐを取り戻して,
寝て,また翌日からを,ぼくは生きる。

どれだけお世話になっているだろう。
と,これからも,なるだろう。

パイナツプリン (角川文庫)パイナツプリン (角川文庫)
(1992/01)
吉本 ばなな


キッチン (新潮文庫)キッチン (新潮文庫)  
(2002/06)
吉本 ばなな

【思い出】『恋愛について、話しました』のこと 

『恋愛について、話しました』表紙画像恋愛について、話しました。
(2005/09)
岡本 敏子よしもと ばなな



岡本敏子,岡本たろーと「出会った」のは,
この本であったと思う。

大学3か,4年の時だった(たぶん3かな?)。

ぼくがいた辺境キャンパスには,色気のない本しかなかった。
この本と出会ったのは,
ドーバー海峡をわたって,「大陸」の方の生協(第2)。
平積みされていた場所まで,鮮明に映像として,覚えている。

その時は,買わなかった。
再会は,どこだろう? 昨年のいつか。

 「まっすぐに,生きる」

ということについて,本当にこんなにまっすぐ,
鮮烈に生き抜いて,まっすぐに愛して,

……う~ん,なんて言うのかなぁ。
うまく言えない。

   *

聞き手(対談だが,ほとんど聞き手にまわっている)のよしもとばななさんも,
「まっとうに生きる」(という表現で適切かはわからないが…)ということを,
すごく,大事にしている作家さんだと思う。


恋愛だけじゃなくて,他人や自分と,まっすぐに向き合って,
きちんと「ごまかさずに生きる」,ということについて,
読むと,すごく背筋を ぴん! と伸ばしたくなる,そんな1冊です。

「清冽」とか「ごまかさない」とか
「ごまかさいことで痛みを感じる時もある。それでも/それこそ」とか,

「絶対感をもって生きる」とか,
「決心して,決めた。それで岡本太郎になった」(p.49)とか,
 そういう本です。

ほんのすこしだけ,挿入されているカラー写真も,
すごく秀逸な選択で(64ページと65ページの間の
写真なんか,本当にすごい),美しい色の装丁も含めて,
とても「ていねいに作られた本」だと思う。

時々,迷ったときや揺らいだときや,
まっすぐでいることが難しくなって,気持ちがいじけそうになった時,
ぱらぱらと読み返す。


静かで,“品性”のある,いい本です。

おやすみなさい。

【科学史の本としても】 夏井睦『傷はぜったい消毒するな』 

傷はぜったい消毒するな 生態系としての皮膚の科学 (光文社新書)傷はぜったい消毒するな
(2009/06/17)
夏井睦 (光文社新書)



副題は,「生態系としての皮膚の科学」。

傷ができたときに,
「消毒して,乾かす」が世間の常識。

しかし,著者の主張では,
傷は消毒せず,乾燥させない方が,傷は早く治ると言う。
これは,医学の常識に,まっこうから反する。

著者は,外科から形成外科にうつった,形成外科医である。
形成外科の世界では,傷は消毒・乾燥させないのは,
常識であるそうだ。

それが,外科の常識とはあまりに違うことに驚いて,
著者は,「傷の治り方」を研究し「湿潤療法」を開発する。

しかし,この「湿潤療法」は,
なかなか,治療法として受け容れられない。

なぜなのだ,と悩んで,この人は,歴史を掘る。

んで,科学史やパラダイム論に行き当たり,
この本の後半は,なんとパラダイム論の本になるのだ。

新書で,これくらい内容が「展開」する本は,
なかなか見たことない。

楽知んを古くから知る人なら,
知っている人は知っている,
「ゼンメルワイス」の話も出てくる。

    *

おもしろいと思ったのは,
この「発見」ができたのは,
 自分が途中で,外科から,形成外科にうつったから
と著者が書いている点。

はじめから形成外科に入門すると,
形成外科では傷を消毒しないのは「常識」なので,
疑問を持つ人はいないそうだ。
「外科の非常識は,形成外科の常識」
「形成外科の常識は,外科の非常識」
なわけである。

もう1つは,

 「インターネットとの幸福な出会い」

という章があって,

著者の提唱した「湿潤療法」は,
同僚や周囲の医師からは,支持されなかった。
しかし,自分のホームページ
(医学と関係ない,クラシック音楽についてのページ)で
湿潤療法のことを日記で書いたところ,
ホームページの読者から口コミで広がって話題になり,
追試をしてくれる人もあらわれる。

革新的なアイデアが最初に受け入れられたのは,
既存の権威ではなくて,
インターネットを通じて「大衆」からだったのだ。

このへんのことも,おもしろい。
自分の経験が先にあって,その体験を解明するために,
パラダイム論のことが紹介されているので,迫力がある。

いい本だ。『たのしい授業』を読んでいる人で,
科学史のことにも興味がある人なら,おもしろく読めると思う。

【書評】情熱と快晴 - 岡本敏子『いま、生きる力』 

2つ前の記事で,ウロ覚えで岡本敏子さんの言葉を引用したので,
引用元を参照しながら,きちんと紹介しておこう。

いま、生きる力 (青春文庫)いま、生きる力 (青春文庫)
(2005/09)
岡本 敏子


岡本敏子さんは,芸術家・岡本太郎さんのパートナーだった人である。

この本は,今年の5月ごろ読んだのだが,
「今年のわたくし的読書ベスト3」はおろか
わたくし的殿堂」入りが,確実視されているほど,
なかなか鮮烈な印象を残した本であった。

非常に,スカーッ!としていて,
生き方も,それを反映した文章も,
簡潔明快で,エネルギーの「よどみ」が全くない。

だから,読んでいてキモチいいし,
うじゅうじゅした時,たいへん,よく効く。
元気でますよー。

私のように,せまい自分の脳内で,
ちまちまとモノを考え込むクセのある者には,
バランスを立て直す上で,たいへん好ましい。
脳みそのコリが,程よく,ほぐれる。

コリがほぐれて,ぽかぽか循環がよくなる感じだ。

「セケン」はなにかとせせこましくて,
「ゲンダイシャカイ」はなにかとせわしなくて,
ちょっと気を抜くと知らん間にアレコレにからめとられて,
思考が矮小・固定化し,カッチカチになり,いわゆる煮詰まるから,

どんな手段でもいいけど,
自分なりのリフレッシュする手段を手持ちで持っておくことは,
生きていく上で必要だと思う。
(それが読書つー人はけっこう少数派かしら?)

(岡本太郎は)こう言っていた。
「人に認められよう,うまくやろう,ときょろきょろしていると
 無限に弱くなってしまう。認められなくていい。認めさせない,と決意してやれば
 なにもこわいことはなくなる」


誰だって,付き合ってみればば自分というものが一番面白い。
そして,解っているような気がしているが,一番知らないのも自分だ。
しかもその探検はキリがない。
これで解った,自分はこういう人間だ,なんて思っても
それは一時の幻想,迷妄にすぎない。
だから追いつめて,追いつめて,「らしく」なんかじゃない
ギリギリの自分を突きつめてみることに,~


「何をしたらいいのかわからない」「私は何をしたらいいんでしょう」
なんて言ってるヒマはない。そんなことを言ってボンヤリ坐り込んでいる
自分は何なの?それはどういう人間なの?と食いついてみると,
もりもりと面白くなって,一瞬一瞬が冒険になり,実験室になる。

実に,いさぎよいのだ,としこさん。

   *

もう1つこの本には,
「男女のパートナー論」という側面もあって,
それは上記の「生きる」の部分と不可分なのだが,
それはまた,いつか別の機会に……ということで,

気になる方は,現物をご参照ください。
文庫なので,すぐ買えます。


────────────────────────────────
 8月14日の快晴
  '09.08.14

【わたくし的】心をなだめるのに使う本 

生きていると,心が乱れる日もある。
ざわざわ,イライラ,ぴりぴり。
(なんかね,金曜日の夜にイヤなことがあったらしいよ)

翌日まで引きずってしまった時,整腸薬ならぬ,
「こころを鎮めるクスリ」的に読む本が,数冊ある。

ふらっと,紹介してみよう。
ごく私的なものなので,他の方への薬効は不明,当方保証せず(笑)


●景山民夫『九月の雨』
九月の雨―トラブル・バスター 4 (徳間文庫)九月の雨―トラブル・バスター 4 (徳間文庫)
(1998/04)
景山 民夫



1つ目が『トラブル・バスター4 九月の雨』である。

ラストがうつくしい。映画のシーンのように。
私の白昼の夢は 秋の木の葉に埋もれ
それを秋の雨が濡らしていく
ときはやさしい九月 場所は木陰の小径
私は,秋の風の翼に乗り,想い出の中に帰っていく
2ページ分のエピローグを読んでるだけで,
痛いほど悲しくて,でもうつくしくて,
すぅ~っと,心が落ちついていく,のです。

景山民夫さんの小説は(エッセイも),
いちばん多感な中高生のころに,ずいぶん読んだ。
もう火事で死んでしまったのが哀しい。


●吉本ばなな『パイナップリン』
パイナツプリン (角川文庫)パイナツプリン (角川文庫)
(1992/01)
吉本 ばなな


『キッチン』や他の小説もけっこう好きだけど,
吉本ばななさんの中では,このエッセイがいちばん好きだ。

世に「エッセイ」と名のつくものは,
ほとんどが「ただの駄文」だけれども,この本は違う。

個人的に,いちばん大好きだった人に失恋した時,
しみじみ読んで心をあたためてもらったので(うへー,はずかし(笑)),
その想い出も微妙にからまって浮かんできて,
そういう意味でも,大切な1冊だ。

吉本さんの本は,必ず「あとがき」があって,
読後のデザート,的なおトク感があるのも好きだ。
ていねいに本をつくっている人です。


●梨木香歩『西の魔女が死んだ』
西の魔女が死んだ (新潮文庫)西の魔女が死んだ (新潮文庫)
(2001/07)
梨木 香歩


映画化もされたし,わりと有名どころですね。
最近は,あまり使ってないなぁ。 一時期,必要だった。



●中島敦『李陵・山月記』
李陵・山月記 (新潮文庫)李陵・山月記 (新潮文庫)
(1969/05)
中島 敦


逆に,増長したり,仕事に気が入らず雑になって凡ミスしたり,
そういう方向に心がフレ気味の時は,これを読む。

我が臆病な自尊心と,尊大な羞恥心との所為である。
己の珠ならざることを惧れるが故に,敢て刻苦して磨こうともせず,
又,己の珠なるべきを半ば信ずるが故に,
ろくろくと瓦に伍することも出来なかった。
~~
益々,己の内なる臆病な自尊心を飼いふとらせる結果となった。
これは,昔のブログに,エピソードを詳しく書いたことがあるけど,
恥ずかしいのでリンクは貼らない(^^;)。
(興味のある方は探してみてください)



「君は君でいいのだよ。自分が思うまっすぐを生きてればいいよ」
と,自分だけでは自分を支えきれなくなった時,
本に応援してもらって,信念を再確認するんです。

まっすぐ生きてる人が好きだ。
失敗したって,笑われたって,


まっすぐ生きてる人が好きだ。

【本】原田泰『日本国の原則 ──自由と民主主義を問い直す』 

日本国の原則―自由と民主主義を問い直す日本国の原則―自由と民主主義を問い直す
(2007/04)
原田 泰



友人秋田さんオススメの

 原田泰(ゆたか)
  『日本国の原則 ──自由と民主主義を問い直す』

    (日本経済新聞社,2007)

を読了。

ちょっとムズかしいところもあるので,
万人にオススメはできませんが,
 ・自由が,日本を繁栄させてきた

 ・日本の経済発展は自由のゆえであり,
  明治から戦中戦後を通じて,
  官僚統制が成功したことは1度もない。

 ・歴史の中で,自由は拡大してきた。
  日本は現在でも,豊かで,安全で,自由な国だ。
という主張(=著者言うところの「原則」)が
終始つらぬかれていて,「いさぎよい」本でした。

啓蒙書と専門書の中間くらいかなぁ。

この人も「自由をこよなく愛する人」だ。
  →参考:NIKKEI NETの連載コラム


         *

別の友人からは,先日の研究会で会った時,

原丈人さん(のほぼ日のコラム;

をオススメされた。
かいたく投信の森本さんのブログでも見かけたりして,
以前から興味は持っていたので,積ん読に追加。

21世紀の国富論21世紀の国富論
(2007/06/21)
原 丈人




●澤上篤人さん

も,リバタリアンでしょう。

「運用立国」で日本は大繁栄する「運用立国」で日本は大繁栄する
(2008/08/26)
澤上 篤人



(なんか3冊とも装丁が同系統だな(笑))

あんまりこういう本ばかり読んでいても,
単なる評論家になってしまうので注意しつつ……。

でも,大局(マクロ)からものごとを見ておきたい。
ほしいのは,社会を見るための軸(基本的見方・考え方)。

新聞の情報では,そういう基本的見方・考え方は決して身に付かない。

 ・自由(と束縛;「自由を生む束縛がある」)
 ・近代社会
 ・近代人,近代的精神 (が,日本には足りない)
 ・日本は/世界はどうなっていくのか
 ・その中で,自分はどう生きていくのか

そのためには,経済や,社会や,歴史を学ぶこと。
(政治は,あんまり興味ない)

人間の勉強が,おもしろいのです。


【本】『僕の妻はエイリアン』 

更新がとどこおりがちですが,
最近読んだ本の中から,おもしろかったものを1冊。

僕の妻はエイリアン―「高機能自閉症」との不思議な結婚生活 (新潮文庫 い 93-1)僕の妻はエイリアン―「高機能自閉症」との不思議な結婚生活 (新潮文庫 い 93-1)
(2008/06/30)
泉 流星


著者は,高機能自閉症(アスペルガー症候群)の女性で,
この本は,

 ・「高機能自閉症の妻の生態を,夫の側から語る」

 ・というスタイル・文体で,妻が書いている,

という(意味わかりますでしょうか?(^^;))
ユニークな本です。

一般に,アスペルガー症候群の人は,
他人の立場に立って考えたりする能力が苦手なので,
この本(「夫から自分はどう見えるのか」を考えて書く)は,
すごいことなのです。
実際,執筆にはものすごく苦労したそうです。

でも,とてもユーモラスで,読みやすい本です。


読みやすいのは,

 ・暗さ

とか,

 ・福祉くささ?

みたいなのが,詰まっていないからです。

著者には,
「障害だから」という理由の〈甘え〉や〈暗さ〉がありません。

  自分のオリジナルな個性を把握して,
  それに対して,情報を集め,工夫して乗り越えていく

という,とても自立した基本姿勢があります。
(これは,あとがきによると,両親の教育が大きかったよう)

だから,とてもさわやかに読めます。


ぼくは,仕事がら,障害者の方とも接する機会があるので,
彼ら彼女らが,どういう世界をみているのか,
興味があって,手にとりました。

あくまで,当事者の書いた1ケースなので,一般論として読むのはあれですが,
専門書だけでは伝わりにくい,

 「発達障害」って,実際のところどんなものか

という感触をつかむのには,よい本だと思います。


「死なないこと,たのしむこと,世界を知ること」
彼らの見ている,世界を知ること。



【関連図書】
 泉さんは,他にも何冊か著作あり。

地球生まれの異星人―自閉者として、日本に生きる地球生まれの異星人―自閉者として、日本に生きる
(2003/11)
泉 流星

エイリアンの地球ライフ―おとなの高機能自閉症/アスペルガー症候群エイリアンの地球ライフ―おとなの高機能自閉症/アスペルガー症候群
(2008/01)
泉 流星



【雑記】本は脳の反映/積ん読メモ 

ごぶさたしてます。元気です。

    *

土日は,楽知ん研究所さわかみ合同会社との共催で開かれた,
「親子(孫)で楽知ん!〈たのしい仮説実験講座〉」の
スタッフとして遊びにいってきた(たのしかった!)
  → 楽知ん写真館:親子(孫)でたのしい仮説実験講座 (7/31)

夜は,友達の家に泊めてもらった。

〈基本的価値観・ベースを共有しつつ,
 自分とはすこし好みや問題意識・方向性の異なる友人〉
の本棚をのぞかせてもらうことは,すごくよい(し,おもしろい)。

[よい理由]
自分ひとりではどうしても狭くまとまりがちな
読書の幅(=自分の脳ミソの幅)に
あたらしい風を仕入れる絶好のチャンスだから。

[おもしろい理由]
本棚は,そのひとの脳みそ(価値観など,もろもろ)を反映する。

本を選ぶ,本から情報を入力する,
本を選び,選択され読まれた本(入力情報)が,その人をつくる。
相互作用的に,本棚とその人は深く結びつく。
 (類語:「その人を理解したければ,その人の友人を見よ」)

本棚を見せてもらうことは,
その人をより深く理解することにつながる。

   *

というわけで,
友人の本棚から仕入れたオススメ本情報,メモ。
積ん読に加える/漫喫で読む ことにしよう。


●原田泰『日本国の原則』
日本国の原則―自由と民主主義を問い直す日本国の原則―自由と民主主義を問い直す
(2007/04)
原田 泰(ゆたか)


・リバタリアン
・日本は悪くなってなどいない,豊かになってきたのだ,という
 一貫した基本姿勢(近代化の肯定)


●ウィリアム・バーンスタイン『豊かさの誕生』
「豊かさ」の誕生―成長と発展の文明史「豊かさ」の誕生―成長と発展の文明史
(2006/08)
ウィリアム バーンスタイン

人間の歴史はある一時を境に、「貧困と不合理の時代」と「豊かで合理的な時代」に二分される。高名な投資アドバイザーである著者は、2つの時代を隔てる人類史上最も重要な“境界線”を19世紀に求めた。経済学・政治学に加え、法律学・科学にわたる豊富な知識を駆使し、19世紀、人類が突如として到達した「持続的に富を増大化し得る社会」の構造を明らかにする。



●幸村誠『プラテネス』(モーニング)
プラネテス (3) (モーニングKC (863))プラネテス (3) (モーニングKC (863))
(2003/01/24)
幸村 誠

・亡き奥さんのために……1話ホロリ。


●『レヴォリューションNo.3』
レヴォリューションNo.3 1 (1) (ヤングサンデーコミックス)レヴォリューションNo.3 1 (1) (ヤングサンデーコミックス)
(2004/03/05)
金城 一紀

友人曰く「女の子にはススメられないけど,男子高出身者にはこれは~」。
アツさとバカさがよかった。


   *

[おまけ]
 【問1】以上の本のラインナップから推測される人物像を
    300字以内で述べよ。

 【問2】あなたのいまいちばんオススメの本はなんですか?
     よければ,教えてください。

【メンタルトレーニング入門4】続 ジム・レーヤー『メンタル・タフネス』 

前回からのつづきです。

●3.『メンタル・タフネス―勝ち抜く「精神力」を手に入れる』

メンタル・タフネス―勝ち抜く「精神力」を手に入れるメンタル・タフネス―勝ち抜く「精神力」を手に入れる
(2003/11)
ジム レーヤー


昨日紹介した2冊はいずれもハードカバーでしたが,
この本は文庫なので,手にとりやすいです。値段も手ごろ(710円)。
(ただし,訳文がひどい)

同じ『メンタル・タフネス』という題名ですが,
より後に書かれた本書では,研究が進んだのか,
 
ストレスとリカバリー(回復)のサイクル
がメインテーマに据えられています。

そして,このサイクルのプロセスは,
 ・肉体的ストレスサイクル
 ・感情的ストレスサイクル
 ・精神(知的活動)的ストレスサイクル

いずれにおいても,基本的な仕組みは同じだ,
というとらえ方をします。

重要なのは,ストレスとリカバリーのバランスで,
過度なストレス(オーバーストレス)はもちろんよくないですが,
逆に,ストレスがなさすぎる状態も,よくない。

たとえば,負荷のかからない筋肉はやせ細ってしまうように,
精神的なタフさも,適度な負荷がないと,衰えてしまう。

適度な負荷をかけ続けて,
かつきちんと回復のプロセスをとることで,
徐々に,メンタル・タフネスも増大していく。

(う~ん,要約が下手なので薄っぺらくなってしまいますが,
 もっとちゃんと書いてあります(汗))

(このあたりは,以前紹介した,安保徹『疲れをためない生き方』
 にも通じるところが,けっこうあり)


大切なのは,ストレスを無理に無視して心の平静を保つことではなく,
ストレスからの回復能力を高める(=「弾力性」を高める)こと。

昨日も書きましたが,
ジムさんの言う「タフネス」のイメージは,

 「強い(strong)」

というよりは,

 「強靱」「しなやか」

といった感じです。
固まっている硬さ・強さではなく,状況に柔軟に適応できること
(「柔よく剛を制す」みたいなイメージ?)。


日本語訳のマズさも手伝って,読みやすい本とは言い難いですが,

 ・仕事中,ささいなミスでもけっこう落ち込んでしまう人

 ・自分は「ストレスに弱い」と思っている人
  (それは誤解であることが,読むとわかるでしょう)

 ・成功哲学の本などでは,どうもいまひとつピンとこない人
  (医学・心理学的なアプローチなので,違った切り口)

 ・健康で長生きしたい人

などには,オススメします。


────────────────────────────────

以上4回にわたって,
「メンタル・トレーニング」について,
入り口になりそうな本を紹介してきました。


これらの本を読んだせいかはわかりませんが,
わたくし,職場では

 ・新人とは思えないほど落ち着きがある

と評価されておりますし

 ・朝5時すぎに起きて,夜は11時には寝る
  (このリズムは,休日もまったく変わらない)

という,やたら健康的な生活リズムをキープしています。


以上で,連載はおしまいです。

もし興味を持たれた方は,
まずはどれか1冊,手にとってみてください。

このレビューが,すこしでもお役に立てば,
うれしい限りであります。


では,では!



  ※:しかし,この評価ってどうなんだろうか。むぅ……
    もうちょっと,フレッシュさもアピールしていきたいと思う!
    していきたいと思う!



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