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【書評】『利益が上がる!NPOの経済学』 

利益が上がる!NPOの経済学利益が上がる!NPOの経済学
(2005/09)
跡田 直澄

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関わっているNPO活動の参考になれば,ということで,
仲間内のメーリングリスト上でのススメもあり,読んでみた。

内容としては,具体的なノウハウではなく,
日本のNPO業界の現状や,あるべき将来像などについて,
全体像(グランドデザイン,文中の言葉を借りるなら「ビッグピクチャー」)
を提示することに,主眼が置かれた本だった。

キーワードは,「事業型NPO」と「寄付市場」。

著者は,

・NPOが,単なる「ボランティア団体」の域を脱して,
 コスト意識や競争力のある「事業型」になっていかないと,
 NPO活動の発展は持続していかない。

とし,そのためには,

・「補助金ありき」の発想や運営ではなく,
  i) 「(事業からの)営業収入」(自前でのお金)
  ii) 「補助金・助成金」(政府からのお金)
  iii) 「寄付」(個人からのお金)
の3つが,3分の1ずつ,NPOの運営費を構成するのが理想である,
(「3分の1ルール」)と主張する。

189ページの図が,いちばん印象的だった。
 ・政府
 ・営利企業
 ・NPO
が,3つの極(セクター)を構成し,
われわれ「市民」からは,
 ・「納税者」として政府にお金を出す
 ・「投資家」として企業にお金を出す
 ・「寄付者」としてNPOにお金を出す
という矢印が描かれいている。
それぞれのセクターは,それぞれ「競合関係」にある。

日本の現状は,この分立からは,まだまだほど遠い。
(NPOセクターが,まだまだすごく小さい)

だがしかし,時代は着実に動いてはいる。
もう10年もしたら,まただいぶ状況も変わってくるのではないだろうか。

著者は,「清新なる日本を作るために──あとがきに代えて」の中で,
こう述べている。
戦後60年の節目の年。
民主主義も形骸化し,官主導の国家を連綿と受け入れ続けてきた日本が,
やっと少しずつ変わろうとしている。
法律や制度には,まだ不備な点が多く残されているが,
ボランタリーな精神が日本の中に強くよみがえりつつある。
 (中略)
他者のためにあるいは地域のためになることを
すべて政府に押しつけるのではなく,
自らの力でなんとかしようという人や企業が増えているのである
(同書232ページ,太字は引用者)

アメリカでは,
「大学の卒業生のうち,だいたい10人に1人がNPO業界に身を投じ」,
「職業欄に「NPO」という項目があるほど」だそうだ(227ペ)。

日本でも,これからの成熟経済時代では,
 「自分たちのことは,自分たちでなんとかしていく」
 「他をアテにしたり,待ってたりしないで,
  どんどん自分で「仮説実験」しながら進んでいく」
という生き方が,重要(かつ不可欠)になってくるだろう。

その時,フツーに(?)企業やお役所に就職するんじゃなくて,
「NPOで働く」とか,あるいは「自分でNPOをたちあげる」ということが,
人生の選択肢として,十分,ありえるものになってくるように思う。
(あるいは,定年退職したオトーサンたちも)

もしそういう選択肢を選んでみたいな,という興味のある人,
そういう「こころざし」を持った人には,
一読しておく価値のある1冊であると思った。オススメである。


(以下,自分用メモも兼ねて参考リンク)

【リンク】
慶応大学 跡田直澄研究室……著者のサイト

・淀屋辰五郎……133ペ

財団法人 大阪コミュニティ財団……「日本で唯一のコミュニティ財団」,154ペ

・エコマネー「近江(おうみ)」
 :地域通貨おうみ委員会ブログ
  ……175ペ,「地域通貨の活動は一時休止」とのこと。残念。

社団法人 奈良まちづくりセンター……まちづくりに関わるNPOのモデル的ケース(219ペ)




【類書】

私たちにとって本当に必要な「小さな政府」とはどんなものか?私たちにとって本当に必要な「小さな政府」とはどんなものか?
(2006/05)
跡田 直澄

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装丁のフォントからして,シリーズ本。
マーケットプレイスでも安かったし,注文。

NPOという生き方 (PHP新書)NPOという生き方 (PHP新書)
(2005/02/16)
島田 恒

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アマゾンにおすすめされた。
「なか見検索」で,もくじを見たらおもしろそうだったので,こちらも。
芋ヅル式読書には,アマゾンは最適だ。

コメント

そして、アマゾンに釣られて買ってしまう私がいる。。

ふみ #PXXG49oI | URL | 2007/11/19 20:11 * edit *

>ふみさん
わぁ,ブログ読んでくださっているんですね!
コメント,ありがとうございます。励みになります(^^)

ガンジー #- | URL | 2007/11/20 16:07 * edit *

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