ガンジーの楽知ん研究にっし。

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【尊厳ということ】よしもとばななさんのこと 

風邪ひいてしばらくダウンしていた。おおむね復活。
すこし,ウェットな記事を 続けようか。

よしもとばなな(旧 吉本ばなな)さんも,
「せすじを伸ばして,まっすぐ強く生きる」ということを,
すごく大事にしている物書きさんだと思う。

彼女の小説に出てくる登場人物たちは,
どんなに精神的に低いエネルギーレベルの
ところへ落ち込んでいっても,
けして,ねじけない。

どの登場人物も,そうだ。
それはおそらく作者の人格を投影されているのだろう。

 「人はだれしも,たったひとりぼっちだから,
  自分のことには,自分で責任をとるのだ」

という人生に対する態度を,けして崩さない。

その意志は,尊厳として,
うつくしいことだと思う。

世の中にはいろんな人がいるわね。
私には理解しがたい,暗い泥の中で生きている人がいる。
(中略)いかに力強く苦しんでいても同情の余地はないわ。

だって私,体を張って明るく生きてきたんだもん。
私は美しいわ。    ──『キッチン』

    *

小説だけでなく,エッセイも,その人となりを余すことなく伝えて,
(すでに何度かこのブログでも言及したことがあるように)
ぼくは,すごく好きだ。

なかでも,いちばん好きなのは『パイナツプリン』という本だ。

自分が特別だなんて決して思ってはいけない。
しかし人はだれも自分が特別でないと思うべきではない。

客観性とは,こんなにもややこしいものなので,
手に入れたり見失ったりをくりかえして生きていくのですね。
               ──『パイナツプリン』所収「宣伝」

「幸福の瞬間」

幸福とかそういうものは,本当に卵のようなものだと思う。
大切だからといってきつくつかむと割れてしまうし,
そっと扱いすぎても気がはってかえって負担になる。

だから,古今東西何万人もの人が語るように,
いちばんよいのは,パック入り卵を自転車のかごに入れてがたがた
ゆらしながら無造作に帰路を急ぐおばさんのように,幸福と接する
ことに決まっている。

家に帰って2,3個割れていても
「あら,われてるわ,ま,いっか。また買えば。」と
気軽に受けとめて,残りの卵を使っていればいいわけで,
こういう対し方がいちばん大切である。

不幸,というものはすべてほとんど,バランスの不在から
やって来る。     ──同 「幸福の瞬間」

名文がいっぱい。(まだまだいっぱいです)

疲れたり,「バランスの不在」状態のときに,
そのつどそのつど,この本を開く。
軽症のときは,それでちょっと,せすじまっすぐを取り戻して,
寝て,また翌日からを,ぼくは生きる。

どれだけお世話になっているだろう。
と,これからも,なるだろう。

パイナツプリン (角川文庫)パイナツプリン (角川文庫)
(1992/01)
吉本 ばなな


キッチン (新潮文庫)キッチン (新潮文庫)  
(2002/06)
吉本 ばなな

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