ガンジーの楽知ん研究にっし。

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楽知んイギリス旅行記(1)日本~イギリス 

 今日から,適当に区切りながら,旅行記をアップしていきます。

【参考】今までの記事
【研究メモ】イギリス関係の科学史の本(1) (12/27), (2)(12/28)
【報告】無事帰国しました (01/08)


●はじめに
 2007年の年末から,2008年の年始にかけて,楽知ん研究所のメンバーとその家族,十数人で,イギリスへ出かけてきました。

 旅の大きな目的は,デーヴィやファラデーがクリスマス講演を行なっていた「ロイヤル・インスティチューション」(王認会館,王認研究所)を見学することです。
 楽知ん研究所の中心メンバーみやちさんたちは,将来「楽知んホール」を建てる,という夢?計画?を持っていて,そのために世界の先行例から学ぶべく,いろいろと見てまわっているのです。

 ぼくは,9月に大学を卒業したこともあり,「卒業旅行」の代わりのようなつもりで,旅に参加しました。ものごころついてから初めての海外ということもあり,また一緒に行く人々がcuriousな=好奇心旺盛な人々であることもあり,どんな経験ができるか,自分が海外へ出てなにを感じるか,ワクワクしていました。

 結果は,期待以上にすばらしい,とっても充実した時間をすごすことができました。これは,その旅の記録です。はじまり,はじまり。


■12月30日(1日目)
●出発

 暮れも押しせまった30日の朝,父親から借りたスーツケースを抱えて,中部国際空港に向かいました。

 空港でみやちさん一家と合流。10時15分発の便で,まずフランスに向かいます。フランスのシャルル・ド・ゴール空港で,成田空港出発のメンバーと合流して,バーミンガムへ飛ぶ飛行機に乗り継ぐことになっています。12時間のフライトで,日本時間の22時(夜8時)すぎ=フランス時間の22-8=14時(午後2時)すぎに,空港に着く予定です。

 高度は約1万メートル,時速は900キロほどを保って,飛行機は飛んでいきました。フランスまで,900×12=10800キロ,地球を約1/4周です。板倉さんの「ヨーロッパ科学史の旅」を真似して,方位磁針を持っていきましたが,磁針の針によれば,飛行機は最初は北に向かって飛び,その後,南西に向かって飛んだようです。
 どこかの時点で,磁針が回転していく時間があったはずですが,眠っているあいだに過ぎてしまったようで,確認することはできませんでした。

 板倉さんたちが旅行した20年前とちがって,飛行機はロシア上空を通過し(当時は冷戦のため,ソ連上空は飛べなかった……はず),スカンジナビア半島の下端をかすめ,デンマーク,ドイツ上空を飛行して,フランスへと入りました。


●乗り換え
 飛行機は予定通り,シャルル・ド・ゴール空港に着きました。こんな巨大な金属のかたまりが,1万kmも飛行して,寸分の狂いもなく着陸する,というのは,現代文明というのは全くすごいものです!

シャルル・ド・ゴール空港

 ここで1時間ほど待って,イギリスのバーミンガム行きの飛行機へ乗り換えです。再度,パスポート&チケットのチェックと,手荷物・身体検査がありました。

 乗降ゲートに向かうと,無事,成田から来たメンバーと合流できました。あくつさん,コイデさん夫妻,ジョンさん,ヨシカワさん。あくつさんの娘さんのちあきさんとは初対面です。はじめまして。

 ゲートを通過して,飛行機までバスで向かいます。見えてきた飛行機の小ささに,少々不安になる一同(^^;)。

小さい飛行機へ乗り換え

ともあれ,これに乗って1時間ほどでバーミンガムへ着きます。
 機内では,なぜか日本のあられが出ました。


●到着!
 緯度が高いので,機内で夕焼けを迎えて,着陸したころにはあたりは暗くなっていました。イギリスの地に降り立つには,入国審査が待っています。簡単な質問に,英語で答えなければなりません。ちょっとキンチョー。厳しそうな女性が,じろじろと眺めてきます。

 「Sightseeing.」「go to Birmingham and London」などと答えていたのですが,なんだかアヤしまれたらしく,「ロンドンではどこへ行くのか?」「ロイヤル・インスティチューションとは何だ?」と,つっこんだ質問をしてきます。だんだんドギマギしてきました。

しどろもどろ,「We are teachers and interested in sciense history.」などどと答えたら,ようやく信じてもらえたのか,なんとか,審査を通過できました。
ガイドブックには,「Sightseeing.」と答えれば簡単に通過できる,
みたいなことが書いてあったのに……

ともあれ,無事に通過できたので,めでたし。荷物も無事に届いていました。
 空港出口では,みやちさんの娘さんで,バーミンガムに留学中のしおみさんが待っていてくれました。家族,3ヵ月ぶりの感動の対面です。喜びあう,みやちファミリーと,それをほほえましく見守る残りの一行。

しおみさんの誘導@バーミンガム

 しおみさんに言われるまま,モノレールと電車を乗り継いで,空港からBirmingham New Street駅へ移動します。ここが,バーミンガムの中心地だそうです。
 さらにここから,タクシー3台に分乗してホテルへ向かいました。荷物が大きく,トランクは開けたままで道路を爆走するタクシー(^^;)。
タクシーでホテルまでトランク開けっぱなし
(証拠写真:右は,あくつさん撮影)


スーツケースが落下しないか,ハラハラしました。あたりはもう暗くて,あまり景色はわかりませんが,レンガ造りの建物なども見え,「お~,イギリスに来たのだ~」という実感が湧いてきます。

 現地時間の16時すぎ,ようやくホテルに着きました。日本では,すでに31日の午前1時になっています。出発から15時間,長い移動でした!

 各自,荷物を部屋に置いたあと,1部屋に集合して,明日以降の予定について打ち合わせです。しおみさんから,イギリスの硬貨のことや,バスの乗り方,簡単な会話などについてレクチャーを受けました。「明後日は,地元のスーパーに買い物にいきましょう」のところで,歓声。やはりcuriousな,ちょっと変わった一行なのでした(^^;)。
 この後,ホテルの近くで簡単な夕食をとって,初日は眠りにつきました……。

(つづく……)→次の記事へ

【報告】無事帰国しました 

みなさま,あけましておめでとうございます。
一昨日,無事に日本に帰国しました。

いや~,ロンドンは,想像以上に,すごいところでした。
旅も,ハプニングあり,出会いあり,笑顔ありあり,
ものすごく濃ゆ~い,すばらしいものでした。

またゆっくり,報告を書きたいと思います。
とりあえず帰国のご報告と,あと写真を1枚だけ。

ロンドンの街並み


     *

新年を旅行中に迎えたせいで,
いまいち年が変わった感覚がつかめないままなのですが,
今年は4月からついに社会人,大きな節目の年になります。
(ついでに,ちょうど24歳で,年男なのである!)

生活もいろいろ変化すると思いますが,
まぁこのブログも,ぼちぼちと続けていけたらいいなぁ,と思います。

では,2008年も,どうぞよろしくお願いいたします(^^)

【研究メモ】イギリス関係の科学史の本(2) 

昨日の記事からのつづき。

■板倉聖宣「ヨーロッパ科学史の旅」
 「ヨーロッパ科学史の旅」

仮説社の月刊誌『たのしい授業』に,1988~89年に連載されたもの。
今回,一緒に行く仲間のAさんがコピー・製本してくださった。

単なる旅行記だけでなく,ファラデーやドールトンさんの略伝,
緯度や時差の話も載っていて,たのしい連載になっている。
(※単行本は未刊。『たのしい授業』の掲載バックナンバーは,
  仮説社で手に入る)

また,肥さんからは,ブログの記事が縁で,この連載の旅行当時の
貴重な資料をお借りし,コピーさせていただいた。
(→「肥さんの夢ブログ」の記事
ブログがとりもってくれる不思議なご縁と,
ご快諾いただいた肥さんに感謝!


■板倉聖宣ほか『科学史と科学論の原点』
 板倉聖宣ら『科学史と科学論の原点』


こちらは,ガリ本(=私家版の冊子,発行:ザウルス出版)。
ファラデー生誕200周年であった2000年にひらかれた,
科学史についての講演会の記録集。

板倉さんの他に,永田英治さん,吉村烈さん,
岡本正志さん,小柳公代さん,と5人の方の講演。

この会での板倉さんの講演は,すばらしいものであったようだ。
単なる科学史の出来事の紹介,とかではなく,
「なぜ,科学史なのか」,さらには「創造性」や「科学論」,
「板倉式研究法」にも言及した,充実の内容。

ナマで聴いてみたかったなぁ。
吉村さんの壊血病の研究の話も,興味深かった。

ファラデー200周年の記念だけでなく,
昨日紹介した『科学と科学教育の源流』と『科学者伝記小事典』の
完成記念でもあったらしい。


■『科学者伝記小事典』
科学者伝記小事典―科学の基礎をきずいた人びと科学者伝記小事典―科学の基礎をきずいた人びと
(2000/05)
板倉 聖宣

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読んだのは,だいたいこんなところである。
あと,

■高野義郎『ヨーロッパ科学史の旅』
高野義郎『ヨーロッパ科学史の旅』NHKブックスヨーロッパ科学史の旅
(1988/11)
高野 義郎

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 ……著者(理論物理学の教授)が,学会のあいまをぬって
   訪れた,科学史上の史跡が,写真入りで紹介されている。
   アマゾンで古本を購入,ざっと眺めた。


■初等科学史研究会(編)『楽知ん 初等科学史研究MEMO』
 『初等科学史研究MEMO』


 ……久しぶりにパラパラと読み返してみた。
   (楽知ん研究所で入手可能。
    ただし,現在はメンテナンスで一時販売中止中)

など。
そして最後に,

■M.ファアデー『ロウソクの科学』(角川文庫)
ファラデー『ロウソクの科学』ロウソクの科学 (角川文庫)
(1962/10)
三石 巌、ファラデー 他

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 ……学校の読書感想文の推薦リストなどでも見かけていたが,
   いままで読んだことがなかった。
   これは文庫なので,カバンに入れておいて,
   行き帰りの飛行機の中や,空港での待ち時間などにでも
   読もうと思っている。


以上~。

   *

以前,大学での職業科学者を志していた頃は,
「科学史」というと,なんだか古くさい感じがして,
あまり,興味に引っかかってこなかった。

「昔の大発見」よりも,「最先端の研究」の方が,
カッコよく見えたし,価値があるような感じがしたものだ。
どこか,「最先端」の方を上に見ていた。

しかし,実際は,そうではない。
いま大学で行われているような研究は,すべて,
過去の先人たちの発見の「肩に上に乗っている」のであり,
昔の科学研究の方が,より原理・原則的で重要な問題を
あつかっているのだ。

それに比べ,いまの科学研究は,体制化・専門化して,
こまか~い,重箱のスミをつつような内容になっていることも,
多い。

そういう,現代のアカデミズムの世界とは決別し,
「週末の楽知ん研究人(アマチュア研究者)」への方向転換をし,
また,科学論や科学史について,より深く学んでいくうちに,
次第に,「科学史」の価値も,わかってくるようになった。


さて,そんなわけで,集中的読書の成果もあり,
イギリスを訪ねる今回の旅行への,興味・思い入れも,
十分に高まってきた。

いよいよ明後日,イギリスへ向けて出発!である。

【研究メモ】イギリス関係の科学史の本(1) 

イギリスへ出発する日が近づいてきた。

以前にもちらっと書いた通り,
年末年始は,楽知ん研究所の仲間と一緒に,
イギリスへ出かけるのである。

師匠たちは「科学講座が行なえるような〈楽知んホール〉を建てる」
という目標・夢を持っていて,
そのために,日本や世界各地のすぐれた先行例を見てまわろう,
ということで,今年から,ゴソゴソと動いている*1。
 (*1:記事文末の「参考記事」参照)

今回の旅行も,その一環である。
今回訪れるのは,ロンドンと,バーミンガム。

●バーミンガムには,エラズマス・ダーウィンが住んでいた家がある。
 この人は,進化論のチャールズ・ダーウィンのおじいちゃんで,
 「ルーナー・ソサエティ(月夜の会)」という科学サークルを開いていた。

●ロンドンでは,ロイヤル・インスティチューションを見学。
 これは一般には「王立研究所」などと訳されるが,
 板倉さんによると,「王立」じゃなくて,「王認」が正確とのこと。

 ともあれ,その王認会館には,ファラデー(電磁気学で有名な人,
 『ロウソクの科学』の著者)によるクリスマス講演の行われていた
 900人が入れる階段状のホールがあるそうである。

   *

とまぁ,師匠たちは,そのように明確な問題意識を持って
旅行に行くのだが,ぼくはまぁ,ほぼ物見遊山である(^^;)。

とはいえ。
せっかくお金と時間をはらって行くのに,それではもったいない。
そこで,ここ数週間は,「旅行をキッカケとして利用する」という形で,
積ん読になっていた科学史関係の本を,集中的に読んだ。

せっかくなので,簡単な書評と一緒に,ここにメモしておこう。

■板倉聖宣『科学と科学教育の源流』
板倉聖宣『科学と科学教育の源流』仮説社科学と科学教育の源流―いたずら博士の科学史学入門
(2000/01)
板倉 聖宣

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サミュエル・ピープスの日記にはじまり,
ロンドン王認学会(ロイヤル・ソサエティ)の創建時の熱気,
ロバート・ボイルや,フックら初期のメンバーの生い立ち,
ニュートンの時代へつながって,
科学の公開実験講座のはじまり,1700年代の英国の科学者たち,
と,

 「イギリスで,科学が〈貴族のたのしみごと〉(道楽)として生まれ,
  発展していくようす」

が,イキイキと描かれている。
それを補うかたちで,第2部にはガリレオの力学物語も収録。
名著であった。

■『ぼくらはガリレオ』
イギリスとは直接は関係ないのだけれど,ガリレオの流れで,
板倉さんの『ぼくらはガリレオ』(岩波書店,1972)へ。

板倉聖宣『ぼくらはガリレオ』岩波書店ぼくらはガリレオ (岩波科学の本)
(1972/05)
板倉 聖宣

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ガリレオの『天文対話』『新科学対話』をまねて,
「秀夫」「りか」「工作」「えみ」の4人(+「先生」)の
対話──仮説実験と討論,で進んでいく。これがたのしい。

落下法則をたしかめるための,
全長7メートルの実験装置を復元するくだりは,圧巻だった。
(ちなみに装置は,いまは科学の碑記念館に収蔵されているらしい)

■『わたしもファラデー』
つづいて,
『ぼくらはガリレオ』の姉妹本,『わたしもファラデー』へ。

わたしもファラデー―たのしい科学の発見物語わたしもファラデー―たのしい科学の発見物語
(2003/11)
板倉 聖宣

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小学校しか出なかったのに(/出なかった“から”),
化学や電磁気学上の大発見をいくつもかさねた大科学者ファラデー
の伝記。

これも,4人+「はかせ」の対話・仮説実験形式である。
ファラデーの伝記は他にも何種類も出ているそうだが,
この語りの形式によって,
他にはない,ユニークなものに仕上がっている。

「大発見をした科学者」というと,
すぐ「天才だった」と短絡的に考えてしまうが,
そうではない──「ぼくら」だって,「わたし」も,
ファラデーやガリレオになれるんだよ,と,著者は繰り返し説く。
すぐれた科学読み物である。


■「ヨーロッパ科学史の旅」


 長くなってきたので,記事を切ろう。つづきは明日。

────────────────────────────────

冒頭の「*1」,
師匠たちがアメリカのバッケン博物館
見学に行った様子だけ,参考記事を紹介しておく。

【参考記事】
楽知ん写真館 :バッケン博物館
 ……今年の2月に,師匠たち数人がバッケンを訪れた記録。
同:〈GO! ROLLING〉 &〈びりりん〉 in バッケン博物館
 ……師匠,8月に再訪。大道仮説実験〈ころりん〉を英語でする,の巻。

ミネアポリスつれづれ日記─ミネソタ大学・ポスドク留学の日々
: ミネアポリス探訪・その2 The Bakken Library and Museum

同 : 「楽知ん研究所」ご一行様
 ……バッケンを訪問した際,お世話になった方のブログ。
   1コめがバッケンの紹介で,2コめの記事が,訪問の際の記事。

  *

楽知ん研究人は,だいたいがちょっと変わった人が多いので
(……なんて書くと「おまえもだろ!」とツッコミが来そうだが(^^;)
 はい,えぇ,まぁ…(^^;))
今回の旅行も,たのしいものになりそうだ。たのしみだ~(^^)。

ということで,散漫ながら明日の(2)につづく。 →つづき

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